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●プロローグ

●高山病について

●ペルー
クスコ
マチュピチュ
マチュピチュ1
サクサイワマン
ケンコー
ケンコー1
リマ

・・・アルゼンチンへ・・・

●エピローグ


●高山病について

ペルーのクスコは世界遺産にも登録されている美しい町だが、標高が3400メートルあまりと富士山並みだ。実は私、富士山頂上で一泊した際 高山病になり、激烈な頭痛を経験したことがある。高山病の症状には2種類あって、最初は息苦しいが何時間か休むうちに直る(たぶん頭痛はない)人と、 最初は案外大丈夫なのだが、時間が経つにつれ頭痛がひどくなる人がいるようだ。私は後者なので非常に心配したのだが、頭痛薬が効くことを知って一応 持っていった。しかし、私が旅行の際よくお世話になっているサイト"SO-GLAD LIFE"の Azusaさんが推奨されている成分(アスピリン系、もしくはアセタゾラミド系)とは違うことがわかり、直前まで不安は尽きなかったが、リマの空港2階にあるミニ スーパーマーケットに薬局が入っていたので、一応アスピリンを買ってその場で飲んでおいた。ちなみにロンリープラネットでは、商品名ダイアモックス (アセタゾラミド系)を勧めているので、本当はこちらを買いたかったのだが、ここの薬局には売っていなかった。結果としては、私はアスピリンがよく効いて、この時の1錠だけで済んだが、だんなはその後2回も飲んでいる。 初日は二日酔いのような痛さで、夜中に何度か起きて水を飲んで凌いだそうだ。
くれぐれも高山病を甘く見ないでほしい。ペルーではクスコ以上に標高の高いところが多いので、頭痛薬は、なるべく持って行った方が良いだろう。ちなみにアスピリン系の代表格はバファリンだ。これなら常備しているご家庭も多いのでは?(ウチにはなかったけど)


●クスコ '04年12月25日(土)

リマを経由し、ブエノスアイレスから7〜8時間かけてやっとクスコに到着した。空港からは、ちゃんと認可されているタクシーを選ぶ。空港の敷地内をちょっと出るだけで、タクシー代は大分下がる。助手席に女性を一人相乗りさせて出発。私たちの泊まるサヴォイホテルまでは5ソルだった。南米は治安が悪いということで、なるべく良いホテルをだんなは選んだようだが、このホテルは閑散として照明が暗く、部屋の内装もイマイチだった。でも、別に不都合はない(笑)。アルマス広場まで1キロ近いのが難点だが、ホテルの規模を考えると一泊55ドルは安いと思うので、まあ痛し痒しというところ。明日のマチュピチュ行きは、だんなが現地の旅行代理店に予約しておいてくれたので、そこに連絡してチケット各種をホテルに持って来てもらった後、さっそく町中へと出かけた。まずはアルマス広場に行く途中にあるサント・ドミンゴ教会へ。インカ帝国時代、政治と宗教の中心である太陽の神殿(コリカンチャ)があったところだ。

サント・ドミンゴ教会 コロニアル風の中庭 各種神殿の入り口部分
ガイドブックによると、インカ族は15世紀初頭に台頭し、短期間で北はコロンビア南部、南はチリ中部に及ぶ大帝国を築きあげたらしい。意外と若い文明なのだが、もちろんインカ文明を形づくる諸技術は、プレ・インカ時代の地方文化の伝統を背景にしたもので、必ずしもインカ時代に創出されたものではない。1532年、スペインに攻められ滅亡。金銀財宝は全て奪われ、建物も殆どが壊された。この教会も、土台部分を残してスペイン風の教会が新たに建立されたのだった。ただ、その後に起った地震で教会自体は壊れても、インカの石組みはびくともしなかったとのこと。でもまあ、地震のある国とない国とでは、その建築方法が当然違うだろうし、一概に比較するのもどうかと思う。もちろん、インカの石組みの素晴らしさに変わりはないけどね。教会に入るとコロニアル風の中庭があり、四方にインカの石組みの神殿が並んでいる。ここで一番見たかったのは、インカで最小といわれる石組みだ。どの位小さいかわかるように、自分の指を入れて写真をパチリ(指の方が、ちょっと手前に写っちゃったかも)。職人が、自分の高い技術を知らしめるために作ったと言われているそうだが、スゴイもんだなあ。それ以外にも、二つの隣合う神殿が、同じ窓の形や位置であることが、外側にある台に登って覗くと確認できたりなど、ここはなかなか面白い。時間をかけて見学した後、既に閉館してロックされていたドアを、係りのおじさんに開けてもらい外へ。再びアルマス広場に向かって歩き出したのだった。
      
地震にもびくともしない土台 3つの窓が直線状に見える インカ最小の石組み
途中、ハトゥン・ルミヨク通りにある、12角の石を見に寄り道をする。なるほど、面が12個ある多面体の巨石が、石組みの中に組み込まれていた。それ以外の石も、単純な四角ではなく様々な形をしていて、それがパズルのように軽やかにピタリとはまっていた。町並みは、なかなか趣があって楽しい。お土産屋から見える、カラフルなカバンや布地を眺めながら歩く。
一応サンタの飾りつけが 芸術的な石組み 有名な12角の石

インカ時代にはワカイパタと呼ばれる神聖な場所だったというアルマス広場は、コロニアル風の美しい広場だ。カテドラルは既に閉まっていたが、ヘスス教会は開いていたので、中に入ってみた。メインの祭壇が、金色に輝き美しい。だが、これもインカ帝国の黄金を略奪して造ったものかと思うと、気分は複雑だ。しかも、インカ帝国の末裔であろうインディヘナの人たちが、クリスマスのこの時期、ぞくぞくと礼拝に訪れていたのだった。

坂道が多いクスコの町並み ヘスス教会の祭壇 アルマス広場のカテドラル(左)とヘスス教会

お腹が空いてきたので、夕食を取りに外へ出た。アルマス広場のベンチに座って、ガイドブックを広げ、どこにしようか思案していると、さっそく青年2人が寄ってきた。絵葉書を買ってほしいみたいだが、それはいらないと断る。何を探しているのかと聞かれたので、今からでも開いてるレストランだと答えると、連れて行ってあげるとのこと。一つ目の店は客引きがすごかったが、もっと良いところがあるというので更に付いて行く。一通りメニューに目を通した後、二つ目の店に決めた。再度、絵葉書を見せようとする青年たちにゴメンネをして店の中へ。で、注文したのが以下の写真の料理。それともう一品、ジャガイモ料理を頼んだな。最初に出てきたパンも含めて、とてもおいしかったのだが、ビールは一番小さいのを頼んだのに、心臓がバクバクして大変。だんなは飲みきることができなかった。しかも、頭が痛いとか言い出した。うーん。高山病だねえ。対する私は、アルコールでバクバクしながらも、意外と平気だった。

クスコのビール「クスケーニャ」 魚介類のマリネ「セビッチェ」 ピーマンひき肉詰め「ロコトレジェーノ」

食後、外に出たら、クスコの夜景が素晴らしくて写真をバシバシ撮る。四方の山にへばりつくように建っているのだろう家々の明かりが、星のように美しい。こんなに綺麗だとは思わなかったよ。

この夜、だんなは頭痛で酷い目にあったことは前述の通り。かわいそうに。後で聞いた話に寄ると、飛行機でいきなり標高3000メートル以上の地に降り立ち、その日の内にかなりの距離を歩き、しかもアルコールまで飲むなんて、高山病対策としてやってはいけないことを全てやってしまったようだ(苦笑)。だからといって、全く動かないというのもダメらしいから、なかなか難しいものだ。この位の距離やアルコールの量、私たちとしてはかなり押さえたつもりだったのだが・・・。しかし、私はなんで大丈夫だったんだろう。薬だって、同じものを飲んだのにね。後、もう一つ。チューブ型の洗顔料やクリームの蓋を取った途端、気圧が低いせいか、勝手ににょろにょろと中身が出てきて困った。ちょっと面白いけどね。

山の夜景が星空のような アルマス広場
  




































































































































































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