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プロローグ

クサンテン
ユトレヒト1
アルクマール
ハーレム1
キューケンホフ
アムステルダム
ハーレム2
ユトレヒト2
キンデルダイク

エピローグ

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●アムテルダム '04年4月23日(金)

ひとまずB&Bを出てきた私たちは、都会に車で入ることにうんざりしていたので、トラムを使って街の中心へ向かうことに。明日もそうするつもりだ。チケットは運転手からでも買えるが、ちょっと割高。トラムの中に券売機がついていて、一日券なども買えるようなのでジッと見ていたら、「何かわからないことでも?」と側にいた日本人のおじさんに声をかけられた。明日、一日アムステルダムを観光することを話すと、「回数券を二人で使った方が得かもしれないよ」と教えてくれた。15枚綴りで街の中心ゾーンは一人2枚とのこと。二人なら2枚目と4枚目の部分に刻印すれば良いらしい。仕事で7年もオランダに住んでいるというその男性でも、「車は使わず、もっぱらこれ」と手持ちの回数券を見せてくれた。これも、運転手から買えるそうだ。

さて、中央駅に到着したので、東京駅のモデルになったというそれを写真に収め、インフォに寄って、回数券を買ったり、いろんなパンフをもらったりした後、夕食を食べにダム広場の方へ歩き出した。ステーキ屋に入って食事をした後、ダム広場へ。ここも観覧車や絶叫マシンなど、仮設遊園地が設置されていた。乗り場でトラムを待っていたら、私たちが乗ろうとしていた5番の表示が電光掲示板から突然消えた。ぶうぶう言いつつ、乗り場を替えて結局23番で帰ってきたのであった。

B&Bのオーナーさんは、親切な人だった。「ごめんなさいね。息子が一人の時は、知らない人を部屋に入れないように言ってるの」という言葉に、だんなは苦笑していた。部屋も清潔で申し分ないが、トイレだけが共用というのが、ちょっと不便。それに普通のお宅なので、あまり大きな音を立てないよう気を使った。

●アムテルダム '04年4月24日(土)

なかなか美味しい朝ごはんを食べた後、観光しに出かけた。外は曇り空。本当はこの日にキューケンホフに行く方が、パレードを見るのに一石二鳥だったのだが、予報が曇りだったので昨日にしたのだ。そうしておいて本当に良かった。 さて、宿のあたりは一人3枚使わねばならないゾーンなので、二駅分歩いてから(笑)トラムに乗った。昨日既に6枚使ったので、残り9枚。一人往復4枚、2人で計8枚使うよう計算したのだ。

最初の目的地、アンネ・フランク・ハウスは、まだ朝早いせいか、すぐに入れた。ナチスのユダヤ人迫害の犠牲者であるアンネ・フランクが書いた、「アンネの日記」の舞台となった所だ。もちろん本を読んだこともあるし、確か中学の英語の教科書にも載っていた。腐ったほうれん草を食べたという記述が、とても悲しかったのを覚えている。もともとは裕福な家庭であったフランク家は、1940年にドイツがオランダを占領したことで生活が一変、1942年7月から約2年間、父親が経営する会社の一角に隠れ住んだ。アンネはもちろん、姉のマルゴーも優秀であったらしい。本当に、世が世ならという感じだ。また、彼らを支えた会社の従業員達(倉庫で働く人々は知らなかったそう)の心の重圧も相当なものだったろう。それに最後まで耐えたのはフランク一家の人徳だったのかな、とも思った。見学が終わって外に出てみると、案の定行列ができていた。ここは人気スポットなので、朝早くか夕方以降に訪れた方が良さそうだ。

       
アンネ・ハウス アンネの像 「牛乳を注ぐ女」 「夜警」
 

次の目的地へは、カナルバスの切符(だんなが、国立博物館チケット付をチョイス)を買って船で移動することに決めていた。運河を走るこの水上バスは、一日券のみで16ユーロとお高いが、観光客には有効な交通手段だ。美術館めぐりをした後は、これを使って運河をクルーズするつもり。さて目的地の船着場に着き、国立博物館へ行ってみると、ここもすごい行列ができている。チケットを持っていたので、だんなが入り口近くにいる係員に聞きにいったところ、大丈夫と言うので一応並んでいた私を呼びに来た。ところが、いざ入ろうとするとダメという返事。訳わかんねーよっ。仕方なく列に再度並び直し、不機嫌な状態でかなり待つことになってしまった。まあしかし、入ってしまえばこっちのもの。大好きなフェルメールの絵の前に立つ頃には、大分機嫌が直っていた。フェルメールの描く静謐な空間が好きだ。絵の中に描かれた女性は、それぞれ手紙を読んだりミルクを注いだりと、何がしか音を立てているはずなのに、それがより静けさを強調しているようである。ちなみに、映画「真珠の耳飾りの少女」のモデルとなった絵は、デン・ハーグの美術館にある。機会があれば、是非見てみたいものだ。 最後にレンブラントの最高傑作「夜警」をじっくり見て、博物館を出た。

       
カヌーでゆったり マヘレの跳ね橋
 
次は、ゴッホ美術館だ。ここは常設展示室部分がリートフェルトの設計、特別展示室部分が黒川紀章の設計と、建物自体も見所である。ゴッホの絵は年代順に展示され、「じゃがいもを食べる人たち」に代表されるオランダ時代の暗いタッチの絵に始まり、パリ時代、アルル時代へと続く。「あれ、色合いに迷いが出てきたな」と感じたのがサン・レミ時代。それもそのはず、精神が病み始めた頃なのだから。ゴッホの心の変遷が解りやすく、なかなかうまい展示方法だと思った。ま、私、あんまりこの人好きじゃないんだけどね(笑)。見終わった頃は、もうヘトヘト。カフェで一服していたら、窓から青空が広がっているのが見えた。これから運河をクルーズするので、とってもラッキー。船着場から水上バスに乗り、なぜか一回変なところで船を乗り換えさせられたりしつつ、中央駅までのんびり運河の旅を楽しんだ。カナルバス以外に、カヌーやボートに乗っている人にも行き交う。6人乗りのボートに乗ったおじ様達が一生懸命ボートを漕いでいる姿は、ちょっとユーモラスだった。また、ゆったりとボートに乗った4人組の一人と目が合うと、ビールをヒョイとあげて乾杯のポーズをしてきたので、手を振って返した。こうした人物ウォッチングが、また楽しい。終点の中央駅に着いてもそのまま乗り続け、運河の中にあるハウス・ボート(見かけは普通の家。カヌーの写真の背後に見えてるんだけど、わかりますか?)、マヘレの跳ね橋なども見ることができた。天気が良くなったので、景色が綺麗だ。やはり青空は貴重である。    

●ハーレム2
'04年4月24日(土)

運河クルーズを満喫した後、トラムに乗って宿、いやマイカーまで戻った。そう。これから、フラワーパレードを見にハーレムへ向かうのである。これは、オランダの春を告げるメインイベントで、チューリップやヒヤシンスなどの春を代表する球根花で作られたカラフルな山車が、北海沿岸地方40kmを一日かけてパレードするというもの。最終地ハーレムへの到着は20時過ぎ。時間は、まだたっぷりある。一回訪れた街なので、どこに駐車すれば良いかわかっている。道路の混雑を覚悟していたのだが、拍子抜けするほどスムースに着いた。本当にやるんでしょうね、と不安になったが、メインストリートを警察が封鎖してたので間違いないようだ。道沿いのレストランでゆっくり食事をとりながら、パレードの到着を待った。隣に座った家族のお茶目な男の子の行動を微笑ましく眺めていると、ハーレムの楽隊が陽気な音楽を演奏し始めた。当たり前だが上手だなあと思う。パワフルだしね。

                  
ハーレムのブラバン セサミストリートの山車 自転車に乗った人も 山車が次々と到着
さて、20時を大分過ぎた頃、やっと到着し始めた。ブラスバンドやバトンガールなどの行列の後、花で美しく飾られた山車が次々とやってくる。大きなオブジェにビッシリと花びらが飾られている様は植物虐待という感じもあるが(苦笑)、ここは単純に見惚れることにした。山車は市内を練り歩き、何日か古運河沿いに展示されるとのこと。たまに、チョコッと花で飾った程度の車が混じったりして不思議だったのだが、これは山車に乗っていた人たちの、帰りの交通手段ではないかと、だんなが推察していた。そして車に戻る途中、運河沿いの道にたくさんそんな車が駐車されていたのだった。
 
































































































































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