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●プロローグ

●金沢2日目
・兼六園
・伝統産業工芸館
・長町武家屋敷跡
野村家
百万石通り
・寺町、にし茶屋街
・ひがし茶屋街、金沢城

●金沢1日目へ
●白川郷へ
●金沢最終日へ

●エピローグ

    
●兼六園 '05年9月17日(土)

昨日に続きよい天気に恵まれ、少し早めにホテルを出た。東口のバス切符売り場で、金沢市内観光フリー乗車券(900円)を買う。これで、周遊バスや、規定された範囲内の北陸鉄道バスに自由に乗ることができる。市内は1回乗車につき200円。周遊バス専用のフリー乗車券(500円)もあり、運行は17:00までなのだが、日中動き回るだけならこれで十分かもしれない。
さっそく周遊バスに乗り、兼六園下で降りる。階段を上ると、すぐ入り口が見えてきた。まだあまり人がいなかったので、のんびりした雰囲気だ。有名なことじ灯篭で写真を撮り、てくてく。花の季節ではなかったので色合いは少々寂しいが、巨大な霞ヶ池の周りには立派な松がおいしげり、さすが三大庭園の一つという感じ。

思ったよりも早く一周することができた。休憩所でラムネを買って一服。暑さがボディーブローのようにジワジワと体に効いてくる。これから、あちこち歩き回るのになあ。

●石川県立伝統産業工芸館

次に、伝統産業工芸館に入る。全部で36業種もあるらしい。無料のオーディオガイドを借り、結構丹念に見て行った。代表的な加賀友禅や九谷焼、輪島塗や山中漆器、金沢箔(金箔)などの他に、ろうそくや和傘、仏壇や三味線、提灯など盛りだくさん。釣り道具の竿や加賀毛針というのもある。今は、この毛針の技術を使ったアクセサリーなどもあって面白い。職人の技がギュッと詰まったオススメの工芸館である。

工芸館の次は、隣にある成巽閣(せいそんかく)へ。加賀前田家奥方御殿で、確か大正天皇もお使いになったことがあるそうである。これまたステキな数々の照明器具は、その当時(大正時代)のものだと聞いた気がするが、ちょっと記憶が曖昧(苦笑)。謁見の間の欄間の透かし彫りが見事で見とれてしまった。また、ティムール帝国から贈られた絨毯が敷き詰められいるのも面白い。障子の腰板には部屋によって違う絵が描かれており、それが部屋の名の由来になっていたりする。内部の撮影が禁止だったのは残念だったが、とにかく凝ったつくりで、予想以上に楽しかった。
兼六園を出てからは、美術館や博物館が立ち並ぶインテリ通りを歩き、石段を降りて本多町まで歩いた。だんなが、お腹すいたと訴えるので、どこかで昼食を取ろうと思うが、なかなかお店が見つからない。やっと見つけたカフェなるものに入ってみたら、なんかスゴイ場末チックな雰囲気のスナックで、正直ビビる。が、ママさんは優しげだったし、男性だけとは言え人が入っていたので、ランチセットを頼むことにした。これが結構な量でそこそこおいしかったので、ホッとしながら食べる。食後にアイスコーヒーを飲んでいたら、ママさんが話しかけてきて、「いしかわ観光ぱすぽーと」なる冊子を2冊くれた。観光名所や、様々なお店で割引になるという。これが後々役に立つことになるので、あそこの店に入って良かったなあと思う。ママさんは、私の人生の中で「袖擦れ合った縁でいい人」ベスト3に入るほどの逸材だったしね。最初はホントに引いたけど(笑)。

●長町武家屋敷跡

さて、この店の近くにバスの停留所があったので、そこで周遊バスを待つ。15分ごとに巡回しているようだが、道路が混んでいるのか、なかなか来ない。やっと来たバスに乗り、予定していた犀川沿いの停留所をそのまま過ぎて、香林坊で降り、先に武家屋敷跡を観ることにした。高い塀に囲まれた道を野村家跡に向かって歩く。元は、藩祖前田利家の直臣、野村伝兵衛が創建した屋敷で、昭和初期に北前船の船主、久保彦兵衛が一部を豪邸として今の場所に移築、現在に至っているとパンフレットには書いてある。武家屋敷を公開しているのはここだけだったので、さっそく入ってみることにした。

武家屋敷の家並みは、ずっと高塀が続いて風情があるけれども、塀の中は普通の家に立て替えているところも多い。もう少し、気を使った家つくりをして欲しいと思うのは、観光者としての我がままだろうか(苦笑)?こんなとこに住むくらいだから、お金は結構持っているだろうに・・・。こういうところに、ヨーロッパの人との心意気の差がある。

さて香林坊に戻り、広坂通りを再度兼六園方面に向かって東へ歩く。この通りは実際の工芸店が多く、ショーウィンドウを覗くだけでも楽しい。特に金沢クラフト広坂は、工芸館で見た技術を現代にアレンジしたものが多く、その工夫が面白かった。

県庁前からぎゅうぎゅう詰めの周遊バスに乗り、室生犀星文学碑前で下車。金沢は泉鏡花や徳田秋声、そしてこの室生犀星など、有名な作家にゆかりのある街でもあるのだが、私には馴染みがないので(恥)、さらっとスルー。犀川は犀星が愛した川らしいので、ゆっくり景色を眺めながら橋を渡った。


●寺町、にし茶屋街

情緒あるW坂を上り、寺社が延々と立ち並ぶ寺町を歩く。中には特別入らなかったが、その町並み自体が壮観ではある。日蓮宗ばかりだったが、檀家はそれぞれ、どうやってこんなたくさんのお寺さんの中から自分の寺を選ぶのかと、ふと思う。にし茶屋街の近くにある妙立寺が忍者寺として有名なようだが、予約が必要らしいので、そのままパス。やっと着いたにし茶屋街は、ひがし茶屋街より規模が小さく、時間帯もあるのか、ひっそりとしていた。

にし茶屋街から金沢駅までバスに乗ろうとしたが、普通のバスはどこに行くのか、ルートがよくわからない。今考えると、とりあえず香林坊まで行って乗り換えれば良かったかなあと思うが、時刻表には金沢駅が行く先に書いてなかったので、結局そのまま歩いてしまった。これが結構な距離だったので、やっとバスに乗れたときは、かなりヘトヘト状態。派手だが人は良さそうな女子高生を眺めつつ、一旦ホテルへ戻る。当然、大浴場へ直行だ(笑)。


●ひがし茶屋街、金沢城

入浴後、部屋でまったりしてから再び出かけた。夜のひがし茶屋街を見に、バスを乗り継いで行く。角にある洋食屋「自由軒」に入り、まずは腹ごしらえ。人気のオムライスを食べた後、茶屋街の中を散歩する。翌日が中秋の名月ということで、ほぼ満月のお月様が朧に浮かんで美しい。役者が揃った茶屋街を、うっとりしながら歩いたのだった。

さて、次は金沢城へ。中秋の名月イベントのため、特別にライトアップされているのだ。琵琶と尺八で、平家物語を演奏していた。琵琶の撥(ばち)って、随分幅広で大きいんだなと思う。朧月夜の下、初めて生で聞く琵琶の音にしんみり・・・。

演奏終了後は、城内を香林坊側の出口に向かって歩く。写真だと、月は随分小さく写っているが、実際はもっと大きかった。時間まで景色を眺めた後、蛍の光に送られながら坂を下りる。そして、また金沢駅行きのバス停を探し、なんとか、市内観光フリー乗車券の元以上を取ったのだった。

  






























































































































































































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