●プロローグ '04年3月13日(土)〜3月17日(水) 「ヨーロッパでスキーをしてみよう」は、ずっと私たちの課題であった。他に行きたいところが多くて、なかなか実現できずにいたが、だんながマイカーを冬タイヤに換えたのをきっかけに、やっと出かけることにしたのである。オーストリアも候補にあがっていたのだが、会社の人の薦めもあって、景色が楽しめるスイスに決めた。だんなも兼ね兼ね行きたいと言っていたので、一石二鳥である。 |
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●ヴァイル '04年3月13日(土) スイスとの国境近くにあるこの町には、ヴィトラ社という家具メーカーがつくった美術館がある。そもそもは工場なのだが、この敷地にある建築物や椅子のコレクションが有名で、世界中から見学者が絶えないとのこと。ゲストハウスの設計が安藤忠雄ということもあり、ガイドツアーの中に一人二人は必ず日本人らしき人の姿があった。エキシビジョン・ハウスにある展示物は無料で見られ、2階には各国の現代建築(ほとんど教会)の模型や写真が飾られていた。コンクリート製のモダンな教会の食堂で、中世から続く修道服を身にまとった修道女が食事をしている写真は、とても不可思議だった。座っている椅子はヴィトラ社製っぽいし。ツアーでしか見られない工場の敷地には、これまたモダーンな旧消防施設があり、今は椅子を展示する建物として使われていた。ウィーンの美術館で惚れたトーネット兄弟の作品、座り心地が良さそうなイームズの椅子などが、年代別に並んでいる。椅子の撮影は禁止だったので残念ながら写真はないけど、最近椅子が大好きになりつつあるので、とても興味深かかった。それに、以前友達の部屋で見かけた椅子にそっくりなものが展示されていて、びっくり。いつも絵画など、いろいろ教えてもらっていたので、さすが私の美術のお師匠さんだけあるわ、と妙に納得したのであった。(後日、友達に話したら、彼女も驚いていた。決して高いものじゃなかったし、そんな指摘をされたのも初めてとのこと。でも、こういう発見って、とっても楽しい。) Vitra Dsign Museum (椅子コレクションの一部を見たい方は、museum shopをクリック |
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[]フランク・O・ゲーリー設計エキシビジョン ハウス
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●バーゼル '04年3月13日(土) 無事スイス国境を通過して、バーゼルに入る。駐車スペースが見つからず、川向こうにあるCoopの駐車場にやっと停めた。どうせ、明日、明後日のお昼を買おうと思っていたので良しとして、さっそく散策に出かける。ライン川に架かる橋をてくてく。大聖堂を目指して歩く。途中マルクト広場に出て、赤砂岩でできたゴシック様式の市庁舎に入る。中ではアコーディオンの演奏を聞く人の輪ができていた。市庁舎と同じく赤砂岩でできた大聖堂は、モザイク模様の屋根が美しい。ウィーンのステファン寺院を見た時、「屋根をモザイクで飾るなんて珍しい」と思った私だが、それは単に無知だったので、こうした建物は結構多い。ルネサンス最大の人文主義者でオランダ人のエラスムスはバーゼルで没し、この聖堂内部に墓銘がある。バーゼルは、この他に美術館が有名なのだが、今回は断念。ぶらぶらと街中を歩いた後、Coopに戻ってサンドイッチや飲み物などを買う。スキー場のレストランは高いから、お昼は買って持って行った方がいいとアドバイスされたので。買い物を済ませ、グリンデルヴァルトへ向けて出発した。一時間ほど車を走らせるとトゥーン湖が見えてきた。この日は雨だったので、よくわからなかったが、晴れていれば水の色が美しい湖である。グリンデルヴァルトへは迷うことなく到着。宿もすぐ見つかり、ホッと一息。一服してから町中に出てみたが、やはり高いので宿のレストランでバイキング形式の夕食をとった。明日の天気は午後から晴れる予報だが、さて・・・。
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街からライン川を望む
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