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●プロローグ '04年1月22日(木)夜〜1月26日(月)朝

最近のチェコは治安が悪く、スリや盗難が頻発しているらしい。特に車が狙われるようで、ドイツでレンタカーを借り「チェコに行く」と言うと、途端に担当者が嫌な顔をして「ドイツ車はお貸しできません」と断られるそうだ。マイカーを断念した私たちは、フランクフルトが始発の寝台車を予約し、22日の夜に出発。乗り継ぎの待ち時間に、寒いので構内のマクドナルドで粘っていると、なんと白鳥の湖がバックミューシックに流れ始めた。そのまま延々クラシックが続いたので、どうやら本気らしい。さすがドイツだ。

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[][]カレル橋から見たプラハ城

さて、いざ寝台車の個室に入ってみると、広さはウィーンの時より広く、なかなか快適である。慣れたもので、相変わらず熟睡はできないけど、かなり安らげるようになった。但し、真夜中にパスポートコントロールがあり、寝入りばなに起こされるのがツライ。ウィーンの時は、電車の乗り口で係りの人にパスポートを預けられたので良かったんだけど。

翌朝、窓のブラインドを上げると、そこは雪国だった。
さすがにプラハでは、もうほとんど雪が残ってなかったけど、びっくりするほど寒い。そう。この時から、最高気温が−4℃以下という厳しい寒さとの戦いが始まったのである。









[][]プラハ城の衛兵


●プラハ1 '04年1月23日(金)

まずはチェコの通貨(コルナ)を手に入れなければならない。カードで下ろそうとATMを探すが、なかなか見つからないので駅の両替所を使う。レートは良くてもコミッションが高いということがあるので、2〜3件見てまわってから決めた。次にプラハカードを求めてさまよい歩くが、どこの窓口でも知らないという。仕方ないので、寒い中チェドックまで歩いて購入した。ここで、「○人旅行」にクレームをつけたい。3日間、地下鉄など乗り放題のチケットと、観光スポットを自由に見学できるチケットの2枚組で、合わせて480コルナだと勘違いしやすい文章である。実際は乗り放題チケット200コルナを足して680コルナ。セットでしか買えないので、注意が必要だ。また、シナゴーグやミュシャ美術館など、入れない人気スポットも多いので、あえてこのカードを買わなくてもいいかも。ま、何はともあれ、その後ホテルにチェックインして荷物を置き、近くのカフェで遅い朝食をとった。さあ、やっとこさ観光である。

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[][]市民会館(スメタナホール)

まずは15世紀に城壁の門として建てられ、17世紀から火薬倉庫として使用された火薬塔を見て、隣の市民会館に向かう。ここには有名なスメタナホールがあり、この日もコンサートがあったのだが、今回は断念した。次に、土曜は休みなので、今日中に行くよう予定していたシナゴーグへ向かう。共通券を買って、まずはナチスに殺された約8万の名前が壁に書かれたピンカス・シナゴーグに入った。そして次に旧ユダヤ人墓地へ。意外と広い敷地の中に、所狭しと大きくて薄い墓石が、卒塔婆のようにグサグサと刺さっている感じだ。将棋の駒のような形が多い。中にはレリーフが美しいものもある。一際大きな墓石の前には、あるグループがお参りしていた。泣いているので、ちょっとびっくり。たぶん有名なラビのお墓だろう。 [][][]







[][]新旧シナゴーグ

墓地を出て、装飾の美しいクラウス・シナゴーグへ。 ここは展示品が多く、見応えがあった。次は新旧シナゴーグへ。写真で判るとおり、屋根の部分に特徴がある。入り口ではお婆さんがドアマンの役割をしていた。中には更に入り口があり、窓口のおばさんが「男性はかぶってください」と紙でできた小さな帽子をだんなに渡した。内部は分厚そうな壁に、細長い窓がついている。女性は当時この中に入ることが許されておらず、廊下側からこの窓ごしに礼拝を見ていたそうだ。最後にスパニッシュシナゴーグへ。ここが一番美しかった。確か偶像崇拝は重罪で、華美な装飾を嫌うユダヤ教は、少しでもシナゴーグを綺麗に彩るために、幾何学模様を使うことがある。ここは、まさに様々な種類の幾何学模様の渦であった。天井のシャンデリアは、下から見るとユダヤのシンボル星型マークになるよう工夫されている。最近、幾何学模様に興味を持ち始めていたので、ここは、なかなか興味深かった。 [][][]

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[][]カレル橋・聖ヤン像 台座のレリーフ

さて、次に旧市街広場へ行き、旧市庁舎の美しい天文時計を眺めた後、お昼をとった。お店オススメのビーフストロガノフと待望のチェコビール。うまーい。330mlなんか、あっという間に飲み終わってしまいそうで、料理との兼ね合いが難しかった。以降、私は毎回500mlサイズを頼むこととなる。一服した後、カレル橋へ。ヴルタヴァ(モルダウ)川に架かるこの橋からプラハ城を望む景色は素晴らしかったが、如何せん寒い。死にそう。自分を叱咤激励しながらこの橋を渡る。両脇の欄干に並ぶ彫像を眺め、中間にある聖ヤン像の台座を触って幸せを願いつつ、お城までてくてく。急な階段を登りきり、更に歩くと衛兵のいる門に出た。中に入ると、聖ヴィート大聖堂の威厳ある姿が目に飛び込んでくる。ケルン大聖堂を彷彿させるが、同じゴシック様式だからだろう。時間が遅くて中には入れなかった。王宮や聖イジー修道院も然り。併設の美術館には入れたが、けっこう広くて大変だった。外に出て、カフカがかつて仕事場に使っていた家のある黄金の小道を通り抜けると、夕暮れ迫るプラハの街を見下ろせる場所に出た。しばらく見惚れていたが、寒いので退散。丘を降りきったところにある地下鉄に乗り、ホテル近くのレストランで夕食をとった後、早々に部屋に戻ったのであった。

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[][]お城から街を見下ろす



































































































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