life


●カーニバル (謝肉祭)

2月下旬〜3月上旬の火曜日(2004年は2月24日)は、Fastnacht(懺悔の火曜日)と言って、各地で盛大なパレードが行われる。前日の月曜日はRosenmontag(バラの月曜日)と呼ばれ、ケルンやマインツ、デュッセルドルフのパレードが有名である。こうした有名どころに住む人々は仮装にもかなり力を入れてるようで、この時期は普通の格好をしている方が恥ずかしくなるらしい。ちなみに、この辺りもなかなかのパレードが出たが、仮装してる人は一部だけであった。しかし、平日(というかパレードのある町のみ休日)なのにけっこうな人出。まあ、若者と老人が多かったけど。 去年の話だが、大音響につられてカメラを手に外へ飛び出してみた。パレードも良かったけど、カーニバルを見に来た人たちも面白かった。お揃いの黒い帽子に赤いリボンの老夫婦。連れてる子犬も黒い毛で、首には赤いリボンをつけている。 オ・シャ・レ。かと思えば、一人佇んでいた背の高い男性が、気のなさそうにパレードの車に近づき、さりげなく沿道に投げられたお菓子を拾っている。それを横目で見てる私も、他の人から見たらかなりアヤシかったであろう。 ところで、このお祭り後、本来ならイースターまでの40日間肉食を絶つ(日曜除)らしいのだが、ホントにやってる人がいるかは疑問。


●セーター

昔カナダを旅行した時、9月だというのに雪が降った。なのに泊まったホテルの屋外プールで、バタフライをしているガイジンを見た時の衝撃は、今でも忘れられない。だからと言って皆が暑がりというわけではもちろんなく、例えばここドイツでは、真夏でもちょっと肌寒いと、Tシャツ短パンで歩いてる人のそばを、セーターに毛糸帽の人が通り過ぎる、なんてこともある。要するに極端なんである。最初は珍しかったなあ。今はもう慣れたけど。さて、そんな風にオールシーズン活躍するセーター。薄手で、胸の辺りに横棒が1〜2本入ってるデザインを着ている人がいたら、たぶんそれはドイツ人だ。こちらでは非常に好まれる柄である。見かける度に「好きだねえ」と思う。


●大晦日とお正月

ドイツの年越しの恒例と言えば、まず”Dinner for One”というテレビドラマが挙 げられるだろう。これは、90歳を迎える女主人の誕生パーティに招待された、今 は亡き3人の客を、執事が食事を運びながら一人で演じるというイギリスの喜劇で、 夕方になると各局時間をずらしながら何回も放送されるのだ。この約40年前に制作された 15分程の白黒ドラマは、内容が大晦日とは一見無関係に思えるが、”Same procedure as last year”と言うお決まりの台詞が、ドイツ人の大晦日に欠かせない のだとか。 また、もう一つ特筆すべきは午前零時に一斉に打ち上げられる大量の花火である。ドイ ツでは個人が花火をあげて良いのは大晦日だけ。だから、氷点下の中でも皆ここぞとばかりに打 ち上げるのだ。それ故、空が昼間の様に明るくなり、締め切った家の中にも火薬の 臭いが充満する程。人混みの中、しかも、年に一度の慣れない花火なので、毎年怪我 人が出るそう。なお、仕事始めは一月二日から。お正月休みは一日だけである。